タンタル箔の主な加工方法は以下の通りです。化学エッチング法:タンタル箔を酸またはアルカリエッチング剤で加工することで、高精度な形状と表面品質を実現できます。この方法は小型・高精度デバイスの製造に適していますが、表面に化学残留物が残ります。
電気化学加工法:電解液中で電気分解することにより、タンタル箔の表面をイオン化し、陽極上で溶解させることで加工目的を達成します。この方法により、大面積、高精度、残留物のないタンタル箔材料を製造できます。
レーザー切断法:高出力レーザービームを用いてタンタル箔を加工することで、高精度・高品質の加工結果を得ることができます。しかし、この方法は加工速度が比較的遅く、小ロット生産に適しています。
電子ビーム切断法:高エネルギー電子ビームを用いてタンタル箔を切断することで、高精度かつ高速な加工効果が得られます。ただし、この方法では高エネルギー電子ビーム加工装置が必要であり、比較的高価です。
圧延加工法:タンタル箔を2つのローラーの間に挟んで圧延することで、タンタル箔の強度を高めることができます。しかし、この方法ではタンタル箔の脆さを考慮する必要があり、カレンダー処理の圧力と温度を厳密に制御する必要があります。
タンタル箔の用途:半導体装置:タンタル箔は、半導体装置の金属電極や金属線、製造工程におけるマスクの製造に使用されます。
航空宇宙産業:タンタル箔は、航空エンジンの燃焼室、導管、スロート、ノズル、ロケットエンジンの燃焼室やノズルなどの部品の製造に使用されます。
医療機器:タンタル箔は体内でアレルギー反応を引き起こさないため、人工関節や植物栽培などの医療機器の製造に使用できます。
その他の分野では、タンタル箔は真空管、コンデンサー、抵抗器、サーミスター、導電性接着剤などの製造にも使用されます。